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 サンガへ・・・・ (2004年12月26日)

 皮肉にも、J1昇格という名目が崩れ去ったホーム最終戦でサンガは今季初の4連勝という形で
最終戦を終え、最終節大宮との対決でJ2リーグを終えた。
残念ながらも、悔しいながらもサンガは来季をJ2で戦うこととなった。
振り返ってもしょうがない。結果は真摯に受け止めなければならない。
たられば、を言い続けることが正解ではない。
今季途中で西村監督は解任され、柱谷監督が新たに就任し、幸先よいスタートを切ったかに見えた。
が、途中からの指揮でサンガが完全にすべてが変わったかといえば、そうでもなかった。
柱谷監督もまた、J1への争いのプレッシャーには打ち勝つことができず、試行錯誤を繰り返しながら
リーグ戦を戦うしかできなかったようだった。
固定されないメンバー。フォーメーションもまた流れを生み出すことができず、サンガにとっては
悪循環の連続であったといえよう。
現状に見合う戦術と戦力分析が足りず、4回対戦する各クラブとの対戦では勝負弱さも見られ、
サンガが確実にそれ以前の勝ちきれるくらいの強さを見せられなくなっているほど、なにか退化しているように
思えてならなかった。
だが今季、確かに復活を果たして欲しいという気持ちに変わりはなかった。
やるぞという意気込みを感じた部分もあったからだ。
だが、開幕前の姿を感じてむやみな昇格は避けるべきであろう。。。
という思いもあったのは個人として事実である。
 
 今季のサンガを一言でいうならば、弱い。
全体的なモノで、選手個々の精神的な弱さ。1対1での弱さ。決め手の弱さ。
対戦するクラブ関係者が守りやすい、攻めやすいなど言われたくないことを何度も言われ
恐れられていた力とは対照的にもやりやすい相手に見られたようだ。

 今季最高の選手が集まったとはいえど、そろい踏みになることは結果としてならず、
黒部、チェ・ヨンスとの融合はならなかった。結果的に最終クールの連勝は2人のFWが揃わない状態
柱谷監督のやりたいサッカーを通した形で、あまりにも皮肉な結果だった
そして、何度も観てもまとまらない選手個々に対してもこの連勝でまとまるのだから。残念である
無念である。
その連勝になんども思ったのが
「普通にやれば勝てるのに。。」
「こういう形が早く出来ていれば勝負の大一番に勝てただろうに・・・」
川崎、大宮、福岡、山形とも、気がつけば、サンガよりも通し続けていた筋があった。
次に対戦するときには変わった姿があり、その成長度は明白に違っていた。
やはり思うことがその場その場の現状しのぎであり続けた事が大きな違いだった。
何度も迎えた大一番。負ければ不利になる状況に、選手から伝わるものがなく、
むざむざと勝利を手にすることがなく、44節を終えてしまった。

恐れていた開幕戦前の補強にも、少なからず、サンガに対艦巨砲主義的な部分が強く、
降格したからこその現状分析、将来的なものが欠落していたことにも失望感があったのは
事実である。
先にも述べたようにその場しのぎの戦いぶりだった。
バランスもアンバランスを生み、個々の能力以前に驚嘆するくらいの強さを観られ
なかったのは個人的にも悲しすぎるくらい今季のサンガはすべてにおいて弱かった。

なぜ、昇格できなかったのかではなく、できなかったというよりもできないシーズンを送ったと
きつい言い方ではあるがサンガは送ってしまったということである。
だが、今季の昇格を果たせなかった悔しさを思い続けながら、来季への繋がりを期待したい。
長いリーグ戦でのスタミナとガソリンは必要不可欠であり、試合中何度も観られた運動量の不足と
集中力のない精神的なタフさをもっと身につけて欲しい。
1年遅れれば1年分、J1はレベルがアップする。
だが、闇雲に昇格という言葉は避けて欲しい。
昇格は必要不可欠であり最重要事項である。
だが、クラブの成長と、再整備にはJ2のシーズンは今のサンガには必要であるとも言える。
確かに今季はなしえなかった。
だが、なしえなかったからこそ、もう一度見つめなおす時期であるとも思える。
来季を迎えるにあたって、色々と報道では言われているようではあるが、J1でやりたいという
選手の気持ちも理解できる。確かにトップリーグでのレベルは成長できる環境であり、代表への目標
ということを果たす事ももっとも近道である。
だが、移籍などは個人の自由であり、我々はそれらを拘束することは出来ない。
行かないでくれといってもそれを止めることは出来ない部分も大いにあると思う。
それは我々応援する立場であってクラブとは違う。
だがそれでも観ているものの立場として言いたいのは今季何ができ、何をしたか。
果たすための代価を払っただろうか?
どれをとっても中途半端に終えた今季をどう思う?
ただ、常に勝たなければならない。
スタメン、ポジション。何処に行っても戦わなければならない。
サンガはそれが足りていなかったし、選手個々にもそれが足りていなかったということである。
サンガもまた来季に向かうために、J1への復活を果たすため、等価交換を果たさなければいけない。
何かを得る為にはそれ同等の代価が必要である。
J2で迎える来季はそういうことである。
大型補強を果たした分だけ、肝心な要所を捨て去ったということである。
それが今季のサンガの姿だったということである。

弱き自分をひた隠すな。
男ならば節に生きてみろ。
勝ちきれるくらいの強さをもっと見せてみろ。

サンガよ、君達には力がある。だが、まだまだだ。
もっと涙を流せ、もっと苦しめ。もっと負けろ。もっと勝て。
そして、それらを強さに代えろ!
そうすれば必ずJ1は見えてくる。

でも、それでも、捨てないから。応援も、サポートも。
紫の旗に集いし紫士たちをずっと応援するから。
何年掛かってもいいから。
J1へ再び戻ろう!!

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